[My Styel Color 03] 白の存在感をもっと意識しよう

2013.12

今月の色   アーキテクトホワイト
  モダンな建築家が好む色の一つに白があります。すっきりとした空間をイメージさせる白なのでしょうか。
  アーキテクトホワイトという名前に、建築空間で多用されるコーリアン®らしい「白」を感じます。
  カラーリストの中でも最初に出てくる色で、まさに定番的な力強さを感じさせてくれます。

 

 モダンな建築家が好む色の一つに白があります。すっきりとした空間をイメージさせる白なのでしょうか。アーキテクトホワイトという名前に、建築空間で多用されるコーリアン®らしい「白」を感じます。カラーリストの中でも最初に出てくる色で、まさに定番的な力強さを感じさせてくれます。 
 日本のインテリアで多用される色、それが白でしょう。キッチンでも白を選ぶ人が多いですが、建築家やオーダーキッチンメーカーに取材をしていると、白というのは一色ではなくて、さまざまな表現があるのだと気づかされます。
 みなさん、白を考えるとき、なんとなく消極的に白、と言ってしまう人が多いのですが、白こそ、イメージをつくってください。

 アムスタイルというオーダーキッチンの会社で、新作の白いキッチンを見せてもらったことがあります。ここは黒と白といった無彩色のキッチンを得意とする会社です。
 その扉は塗装で表現された白でしたが、そのときの説明で印象に残った言葉が、「クリームをたらしたような、厚みのある白」という言葉でした。そのキッチンは框(かまち)のついた、少し装飾的なデザインで、さらっとした白よりも、厚みある濃厚な白が全体のバランスと似合うことがよくわかりました。

 清潔感があるから、何でも似合うから、とニュートラルな白の話はよく聞きますが、存在感としての白に気づいたのは、その時が初めてでした。

 
  Photo:amstyle kitchen (Japan)
 
 

 キッチンの扉やワークトップ、収納家具の扉やテーブルの天板など、白でもいくつかのバリエーションをそろえているところは、とても素材や質感への意識が高いと言えます。自然光が落ちる場所での見え方、あわせる床や壁の色への映え方、それによって白は見え方が変わるからです。

 そういえばテレビホワイトという言葉もあります。カメラで撮られて、各家庭のモニターで見る時に白く見えるように、大道具さんや小道具さんが色調整をするそうです。
 それくらい白は環境に左右される色。最終的にどんな白がほしいのか、イメージを持っておくことは大切です。涼しげなアイスホワイト、温かなアイボリーホワイト、白を表現する言葉はたくさんあります。

photo:haeker (Germany)

 

 さらにファブリックや和紙など手触りのある白、凹凸感のある白、ガラスの白、均一じゃない白、空間の中に多くの白が混在することもあります。その時の選び方も重要で、似ているけどちょっと違う白よりも、思い切って違う素材感で白…という方がしっくりくる場合もあります。

 たとえば右の写真では、レリーフ柄の白、キルティングの白、すっきりとしたフラットな白、レーシーな白、ふっくらとしたラグの白と一つのキッチンインテリアの中で、さまざまな白がメリハリを効かせて使われ、響きあっています。これも一つの白の面白さです。

 
photo:haeker (Germany)
白については、今後もいろいろと触れていきたいと思います。

 

 

 

 
 
本間美紀プロフィール

 早稲田大学第一文学部卒業、インテリアの専門誌「室内」編集部へ入社。独立後はインテリア、キッチン、デザイン、暮らしの分野で編集執筆活動を続けています。
 自分らしい暮らしを実現した住宅や家具やインテリアの最新情報の取材に、海外から国内まで駆け回っています。
  いろんなマテリアルも大好きで、じっくり見てしまいます。
 
 最新刊 「リアルキッチン&インテリア」(小学館)   
 ブログ キッチンのこころ http://kitchen-journal.exblog.jp

 

 コーリアン®スタッフからひとこと

 コーリアン®は、白のバリエーションも豊富。
 タイルの白・扉材の白・テーブルウェアの白とどのコーリアン®の白がしっくりくるか、お客様はじっくり時間をかけて選ばれます。
 コーリアン®は透明度の高いメタクリル樹脂を材料に使用しているので、どの白も奥行きを感じる質感が特徴。
 あなたが使いたい白はどれですか?

 

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