大人の女性をターゲットに、ウェアやシューズ、バッグ、アクセサリーなど幅広いアイテムを扱うセレクトショップ「アルアバイル」。その新店舗が、昨年11月に、大阪・万博記念公園の「ららぽーとエキスポシティ」内にオープンした。

「シンプルな中にも遊び心のスパイスを利かせた、居心地のよい大人の空間を目指しました」と話してくださったのは、店舗デザインを手がけた株式会社ホースボーンブラザーズの小林純子氏。

上質なものづくり、本物志向といった「アルアバイル」のイメージにふさわしく、店内に使用された素材は、ウォールナットやポプラの木材、真鍮、玉石など、どれも質感やクオリティにこだわったものばかり。広々とした空間に、オリジナルデザインの什器や家具が、ゆったりとレイアウトされている。

中でも目を引くのが、パーテーションとしての役割も果たすコーリアン^®のラウンド型オープンシェルフだ。

「シェルフ自体がオブジェのようであり、どの角度から見ても美しい存在にしたいと考えました」と小林氏。

ソファに座って見上げることも想定し、シェルフ内側の天面まで、全面にレインクラウドを使用している。
軸となる木材をレインクラウドでくるみ、すべての角をアールに加工して、シームレスに接着するという手間によって、コーリアン^®の硬さを感じさせることなく、まるで左官仕上げのような滑らかさと一体感を生み出している。

「コーリアン^® は、曲げ加工によってアールの表現が自由にできることや、シームレスに大きなものがつくれるので、スケール感のあるデザインができるなど、加工性のよさが、提案の幅を広げてくれる素材だと思います」

レジカウンターもレインクラウド。「人が触れる場所なので、耐久性や安全面でも安心です」

これまでにも、さまざまな店舗、用途でコーリアン^® を採用されている小林氏だが、特に「デュポン^™プライベートコレクション」シリーズを使う例が多いという。

「流れるような模様がほかにはない個性で、表情が豊かできれい。離れて見ると、模様がより際立つ面白さもあります。表面的な模様ではなく、透明感や奥行きを感じられるところも魅力的ですね。たとえば、今回の店舗で使用しているような、さまざまな自然素材とも相性がよいと思います」と小林氏。

本物の素材、上質なデザインとアイテムに囲まれて過ごすひとときは、訪れた多くの女性たちに、お気に入りのものを選ぶこと以上の、豊かな喜びを提供することだろう。

ソファ脇など、店内のところどころに置かれた鉢カバーもレインクラウド。写真はオープン前のものだが、実際には大きなグリーンが置かれた。重量感とやわらかさの両方を感じさせるデザインにも遊び心を感じる。

ラウンド型の鉢カバー。「水に濡れる可能性がある場所にも気兼ねなく使えて、汚れが落としやすいことも、採用しやすい理由です」と小林氏。

●施主 　株式会社ファーイーストカンパニー　アルアバイル
●設計 　株式会社ホースボーンブラザーズ　　小林純子
●デュポン^™コーリアン^®加工協力 シンコー建材株式会社
●所在地 大阪府吹田市千里万博公園2-1ららぽーとエキスポシティ 2F