【潜入!コーリアン®富山工場(1)】 こうしてつくる〜コーリアン®のレシピ

みなさんは、コーリアン®が何からできているのか、どのようにつくられているのか、ご存知でしょうか。このシリーズでは全5回の連載で、コーリアン®が工場で生産される工程をご紹介しながら、知られざる秘密に迫ります。

コーリアン®の主原料、MMAとATHとは?

コーリアン®は、二つの主原料からできています。一つは、液体のメタクリル酸メチル(MMA)です。MMAはアクリル樹脂などのプラスチックの原料で、重合という化学反応を起こすことで固体になります。もう一つは、白い粉体の水酸化アルミニウム(ATH)です。ATHはアルミニウムの原料になる比較的柔らかい金属化合物です。この二つの原料を混ぜることで、白色のコーリアン®がつくられます。ATHは加熱すると水が生成されるため、燃えにくい性質の素材になります。



※重合とは化学物質の分子が二個以上結合して、新たな化学物質となる化学反応のことです。

 

あの粒も、コーリアン®でした

白色のコーリアン®に顔料を加えることで、さまざまな色のコーリアン®を生み出します。コーリアン®に用いられる顔料は鉱物を原料としています。このため、顔料を使用すると、光を通しづらくなります。コーリアン®は光を通すものもありますが、色柄によって透光性が異なるのは、顔料の使用量に差があるためなのです。 また、ベースとなるカラーにクランチと呼ばれる粒を加えると砂目柄や石目柄のコーリアン®になります。このクランチは、一度、シート状につくられたコーリアン®を細かく砕いてつくられています。そうすることで、クランチを混ぜた砂目柄や石目柄も、クランチの入っていないソリッドカラーと同等の加工性や耐久性といった特性を確保することができます。

 

粒の混じった砂目柄や石目柄は、コーリアン®のシートを粉砕したクランチを混合してつくられます。クランチでしか使用しないカラーもあるため、クランチ専用のシートも製造されています。クランチの種類は非常に多く、色やサイズの違うクランチを20種類以上ブレンドしてつくられる色柄もあります。

 

工場での製造工程はシリーズ第二回で詳しくお伝えします。

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