2020.04.27 廃盤色サンプルの再活用についてご紹介します (2)

前回の記事はこちら

 

お待たせいたしました!実際のジュエリーをご覧ください!

2月12日に学生さんたちのジュエリーの講評会に参加させていただき、実際に完成したジュエリーを拝見させていただきました。

いつもはなんとなく寂し気に見える廃盤となってしまった色のサンプルたちが、学生さんの手によって息を吹き返し、立派なジュエリーに変貌を遂げた姿をご覧ください。

なんだか寂しそうな廃盤サンプルチップ達

 

 

 

実際の作品はこちら

 

自分の好きな香りを閉じ込めることのできるチャーム

どんな触り心地なのか、つい手に取って確かめたくなる見た目。
コーリアンを削ってまるでせっけんみたいなフォルムを表現。
色使い・組み合わせもコンセプトと合っていてとてもステキです。

 

薄く切ってもコーリアン®ってかわいい! ということに着目して透明アクリル板と組み合わせたピアス

コーリアン®は薄く切っても割れにくく、なんだかコロンとしていてかわいい、とのことから生まれたピアス。
その日の気分によってコーリアン®をつけ変えられる。端材のかわいらしい活用法を考えてもらいました。

 

熱を加えることによって曲げられるというコーリアン®の特性を十分に生かしたネックレス

赤、黄、緑の3枚の板の組み合わせのネックレスだが、熱を少しずつ加えて板を曲げていく作業は実は1枚につき1日かかるそう!
海外のグミみたいな色合いと思わず触ってみたくなる肉感に心奪われました。

 

忙しい現代人にぴったり!持ち運び可能なツボ刺激コーリアン®

この独特のちゅるちゅる感を出せるのもコーリアン®ならでは。
カラフルな色をツヤツヤにしても安っぽくならないのもコーリアン®の特徴だと気付かせてくれた作品です。

 

口に含んでも安全というコーリアン®の特徴に着目したおちょこ

「コーリアン®は赤ちゃんが口に含んでも安全なんですよー」と説明したことから発展させて作成してくれたおちょこ。
これは熱で曲げるのではなく、削っているのだそう。
こんなに薄く削ってもコーリアン®は割れないのか!と驚きを与えてくれた作品です。

 

枯山水の世界をジュエリーに

心を無にして引く枯山水の砂紋と同じように、自分の手が自然に動くままにルーターを動かして模様は引いたそう。
枯山水の真ん中にある石もコーリアン®で見事に表現。
色柄や削り方によってはコーリアン®もこんなに本物の石に見えるのだ、という気付きを与えてくれた作品。

 

私の贅沢は果物をまるかじりすること!

コーリアン®の板を4枚重ねて、果物(桃)を表現。
コーリアン®を磨いたときのみずみずしさに着目し、かじられた果実の汁っぽさをとても上手に表現しています。

 

まるで本当にコーリアン®をぐいっとねじったかのようなネックレス

実際にコーリアン®をねじったわけではないのに、削ることによってねじりを上手に表現。
コーリアン®のサンプルにもともと印字されている文字を活かして、独特な風合いのジュエリーを製作してもらいました。

 

光を通すというコーリアン®の特徴をジュエリーに

コーリアン®の透光性をうまく生かしたジュエリー。
光っていない時は一時停止ボタン(ll)。押して光らせると再生ボタン(▶)が現れる。
アイディアがユニークすぎて感動しました。

 

シンプルながらも存在感を放つシグネットリング

磨くと高級感が出てくる濃色を、金属と組み合わせることによってさらなる高級感を演出。
作り手の個性がきらりと光る作品でした。

 

自分のアイデンティティーを表すタグをコーリアン®で>

サンプルチップを薄く切って、タグを表現。
自分の好きな言葉をUVプリントで転写し、オリジナルタグを製作。
サンプルチップにもともとあった印字を活かしたタグ(右写真)は私も自分の好きな色で作ってみたいと思うくらい魅力的でした。

 

コーリアン®のクランチを接着剤で固めることによって「時間」を表現

ジュエリーを製作する際に出たコーリアン®端材を接着剤で固めて時計の枠にはめたジュエリー。
どんな形の端材もエンドレスリサイクルのできる画期的なジュエリーです。

 

以上 12人の学生さんのすばらしい作品をご覧いただきました。
いかがでしたでしょうか?

 

本当にありがとうございました。

学生さんにはコーリアン®の固定概念を取り払って、独創的な使い方でとても素敵なジュエリーを製作していただきました。
先入観無しにコーリアン®という素材を見て、触って、いじってもらえて、いつも見ているコーリアン®とは全く違った使い方でジュエリーが完成したのを見て私自身、色々な気付きがありました。
改めまして、ヒコ・みづのジュエリーカレッジの皆様に感謝いたします。今回のジュエリー製作により、今後もコーリアン®という素材が学生さんたちの心の中に少しでも残るといいな、と思います。

 

最後に。

流行り廃りがあり、新色が出て廃盤色が出ることは自然なことです。その中で出てきてしまう廃材をいかに有効活用できるか。
今回のように考え、行動し、その中で運よく築くことができたご縁をずっと大切にしていきたいなと思いました。
また今後も、廃材や端材の活用方法を社内・社外のコミュニケーションを通じてさらに開拓していきます。