ドイツのバイエルン州南東に位置するバート・キッシンゲン(Bad Kissingen)はキスサリス温泉(KissSalis Therme)で知られる、由緒ある保養地。
旅行客に情報提供をする観光案内所では、この地域の象徴である“水”をモチーフにしたカウンターが設置されている。部屋に沿うように曲げられた、流れるような形の長いカウンターはこの建物の顔となっている。
バート・キッシンゲンの観光案内所のカウンター。Grabner Design社とMoser社により、4500のコーリアン®のパーツを組み立てて作られた。コンセプト・プロジェクト・施工:archicult gmbh -breunig architekten, 写真: Michael Stephan, all rights reserved.
カウンターとはいうものの、部屋を3次元に広がっており、あるところでは情報誌を並べる棚、あるところではベンチとして、またあるところでは、棚や机として使われている。
バート・キッシンゲンの観光案内所のカウンター。Grabner Design社とMoser社により、4500のコーリアン®のパーツを組み立てて作られた。コンセプト・プロジェクト・施工:archicult gmbh -breunig architekten, 写真: Michael Stephan, all rights reserved.
しなやかな曲線をつくるためにカウンターを4500のパーツに分け、現場で組み立てた。ヨーロッパ中を見渡しても、今までに類を見ない、複雑さ、大きさ、形状の施工例となった。この形に加工できたのは、現場でシームレスに接着でき、熱で曲げ加工ができて、コストのかかる型をつくる必要がないというコーリアン®の特性による。
バート・キッシンゲンの観光案内所のカウンター。Grabner Design社とMoser社により、4500のコーリアン®のパーツを組み立てて作られた。コンセプト・プロジェクト・施工:archicult gmbh -breunig architekten, 写真: Michael Stephan, all rights reserved.
このカウンターは設計のarchicultと、彫刻家のコラボレーションにより生み出された。可視化と実装のために、デジタル機器が使われている。最先端のアプローチで水の特徴をリアルに表現した造形は、由緒ある温泉地をトレンドセッターとして印象づけることにもつながった。
デザイン・設計: archicult gmbh -breunig architekten
コーリアン®加工:Grabner Design,Moser
写真: Michael Stephan