ラディソンSASホテル(フランクフルト)

ラディソン SASホテルはドイツで唯一の円形をしたホテルです。その特徴的な円形のファサードは、フランクフルトの景観を魅力的なものにしています。ファサードを手がけたのは、ジョン・サイファート(John Seifert、ロンドン)氏、マッテオ・トゥン(Matteo Thun、ミラノ)氏、 アダム・ティハニー(Adam Tihany、ニューヨーク)氏の3人の著名なデザイナーです。

このホテルで特筆すべき点はファサードだけではありません。ホテルの随所で、コーリアン®と装飾を施した合わせガラスセントリグラス® Expressionsを使った、特注のインテリアデザインが人目を惹いています。

コーリアン®は優れた機能性と美しさを兼ね備え、商業用途に適した素材です。このホテルのブラッスリーやレストランでは大型テーブルとカウンターに使われました。シームレスな加工ができる特長を生かした、印象的なものになっています。

コーリアン®は他素材と組み合わせやすいという特長もあります。コーリアン®のバニラを使ったテーブルトップは、ほぼ黒に見える縞黒檀材と見事なコントラストをみせています。メインダイニングとなっているレストランでは、8メートルにわたってコーリアン®にステンレススチールを組み合わせています。テーブルセンターにステンレススタンドをあしらったテーブルは、壁面のクールでメタリックな風合いともよく合います。

レストラン全体の中でも、とりわけビュッフェの保温装置や保冷装置では、汚れが染み込みにくく、メンテナンスしやすいというコーリアン®の性質が役立っています。ビュッフェのような大勢の人が使うオープンエリアでも、耐久性が高いため、摩耗しにくく、小さな傷やカケは簡単に落とせます。深い傷でも、大抵は現場で補修ができ、多忙なホテルの時間と手間を省くことができます。

コーリアン®はまた、ホテルの円形ファサードをインテリアデザインにも取り入れたい、という願いも叶えました。たとえば、化粧室にはシンクと一体成形した円形の洗面カウンターがしつらえられました。また、レストランのビュッフェ台は大きな食器皿のような形をしていますし、ダイニングテーブルも円形です。木材のような感覚でほぼどのような形にも加工ができるため、アールをつくることもできますし、彫り込みやサンドブラストなどの表面加工もできます。

レストランのテーブルは、透光性の高さを生かしたデザインになっています。テーブル中央に埋め込んだ光源で内側から光らせるもので、小さな円を描く、光源の輪郭がほんのわずか、テーブル上に見えます。

コーリアン®は1階ロビーの受付カウンターにも使われました。赤いコーリアン®を使ったカウンターはトップから腰まで一体に加工され、大きなひとつの塊のように見えます。

メイン階段ではセントリグラス® エクスプレッションズで特別感を演出しています。セントリグラス® エクスプレッションズはさまざまなデザインを合わせガラスに挟む中間膜に直接、印刷することができるシステムです。ラディソン SASホテルのデザイナーは、透け感のある明るい色使いのストライプ模様をプリントしました。

 

ラディソンSASホテルには、428室の客室と「アットホーム」、「シック」、「ファッション」、「フレッシュ」の4つのテーマでスタイリングされたスイートルームがあります。ビジネス、レジャーを問わない快適性に加え、ホテルのモダンなインテリアデザインはここでしかできない旅行体験を提供してくれます。その体験に、コーリアン®も一役買っています。

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