“Corian® loves Missoni”

2008年4月、サローネの開催に合わせてミラノで行われた“色の魔術師”とのコラボレーション。これでもかというほどに技巧を凝らした展示でしたが、ここでは、そのこだわりのほんの一部をご紹介します。

まず、エントランスを飾るのは、巨大な糸巻きと毛糸玉。ファッションから派生したミッソーニ・ホームの原点をコーリアン®で再現した、このプロジェクトのアイコンともなる作品です。
実は、この作品の下にある白と黒の格子状の床もコーリアン®
Listone Giordano社の二層式のフローリングシステムをカメオホワイトとノクターンで応用しています。毛糸玉の背景になっているカラフルな壁も全てコーリアン®をはり合わせたもの。特徴的なストライプ“Estelle”は、この展示の中の至るところで繰り返し使われています。

同じく、このプロジェクトのためにBoffi社からオリジナルカラーで提供されているのが、“K2”というキッチンです。カメオホワイトにサブリーメーションで印刷したドット柄と2008年ヨーロッパ新色のワインカラーのワークトップがキュート。ワークトップはスライドして機能部分を全て隠してしまい、机のように使う事もできます。白黒を反転させたドット柄の壁にも、アクセントのワインカラーが利いています。

シャワーブースの壁面、バスタブの前に置かれたラグマット、そして、Boffi社の“PHC”という洗面台も、このプロジェクトのためにオリジナルカラーで作られました。

キッチンに続くダイニングエリアもモノトーンの幾何学模様にワインカラーで引締めた配色。新色の透明感のある白いコーリアン®と黒いレジンを組み合わせた円卓には、中央と外側が回転するという凝った仕掛けも組み込まれています。その中心に向かって吊り下げられたシャンデリアはミッソーニの文字になっており、中央にうめこまれたLEDがこれを照らしています。

ミッソーニのスタイルはカラーだけでなく、複雑な柄のモチーフにも見ることが出来ます。“Esmeraldas”のパターンは、通路を照らすミントアイスの照明や、バスルームエリアを彩るいくつもの装飾、そして、リビングエリアの照明が仕込まれたパーティションやベッドルームの衝立にも見られます。透かし彫りに光のコンビネーションが空間に独特の効果を与えています。

波模様の“Onda”は1階の通路部分に使われています。2008年ヨーロッパ新色のイルミネーションシリーズをキューブ状のスツールにして並べた一角。スツールの側面につけられた模様は、壁にも大きなパターンで繰り返されています。3次元加工が施された表面は模様をさわって感じることもできます。

コーリアン®の特長もあらゆるところに活かされています。加工性はもちろんのこと、円卓では異素材と組み合わせることで、コーリアン®の硬さも確かめることができます。また、音に対する性質を生かしたのが、オーディオ設備を内蔵した柱。スピーカーがなくとも広範に音を伝えられる画期的なシステムです。

シャワーエリアには、ZehnderグループのRuntal社とデュポンの合同チームが長期にわたる調査を通じて作り上げたラジエーター。コーリアン®の伝導性に着目した特殊な技術を開発してゆく上での道標にもなることでしょう。そして、金属の棒とコーリアン®の長方形のパーツを組み合わせて、自由な形をつくりだせる構造は、バスルームのフロアマット、リビングルームのローテーブルの土台で、その力を発揮しています。

Photo; Corian (photographer Leo Torri). All rights reserved to Corian.

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